ムカゴサイシン

(ラン科ムカゴサイシン属)

 常緑樹林下に生えるランで、関東南部から沖縄県にかけて分布するそうですが、ここがおそらく北限なのではないかと思います。とても小さなランで高さは10センチ程度しかありません。これだけ小さいと探すのにも苦労し、地面に這いつくばって、丹念に探し回る必要があります。やっとのことで見つけても肉眼で観察することはほとんど不可能です。
 花期には葉がなく、花後に五角形のような葉が生じるそうです。
 

[撮影データ]

07.6.17 栃木県

 ムカゴサイシンの葉です。光沢があり、なかなか見ごたえがあります。這いつくばって写真を撮りたいところでしたが、ヤマビルの大群に襲われ、撤退を余儀なくされたのが残念です。


07.8.18 千葉県

 イノシシに掘り起こされてしまった個体です。ムカゴサイシンの名前の由来であるヤマノイモのムカゴに似た地下の球茎が露出していました。もちろん撮影後は埋め戻しておきましたが、ここがイノシシのヌタ場になってしまっているのが心配です。

07.8.18 千葉県
     
 初めて花を見たときから毎年のように通い続けたものの花を見つけることができませんでしたが、ことしは数個体を確認することができました。





12.6.17 栃木県

 最盛期は過ぎていましたが、どうにか数個体を目にすることができました。







13.6.23 栃木県
      
 花のアップですが、この周辺ではあまり花が開かないようです。







13.6.23 栃木県

 果実と葉です。








14.7.19 

 少し盛りを過ぎていましたが、並んで花を咲かせていました。





16.6.12
     
 久しぶりに花を見ることができました。








16.6.12

 ちょうど見頃の花です。








17.6.10 
     
 今年は例年より1週間早く開花していました。これほど花の開いた個体を見るのは初めてです。






18.6.2 

 2株並んで花を咲かせていました。








19.6.8
     
 ほぼ平開した状態の花です。








19.6.8

 ちょうど見頃の状態で花を咲かせていてくれました。







20.6.8
     
 花のアップです。きちんとランの花の形態を整えていることが分かります。







20.6.8

 群生した葉です。来年の開花が楽しみです。




21.9.22 東京都
     
 上の写真の場所に翌年行ってみました。貝割れ大根のように垂直に花茎が伸びているのを期待していたのですが、残念ながらもやしのような状態で花を咲かせていました。



22.5.28 東京都

 こちらはいつも訪れている場所の個体で、ちょうど花の見頃でした。





22.6.12
     
 昨年は四方八方ばらばらな状態で花を咲かせていたのですが、この年はある程度まとまった状態のものに出会うことができました。




23.5.25 東京都

 いつもの場所の個体です。







23.6.4